悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

お泊りの日

下の娘が幼稚園にお泊りする行事が近づいた。上の子のときから3年、過ぎてみれば早いものだ。

いよいよお泊りの日、バイク置き場で出勤の支度をしていたら、バタバタと走ってきて「ほんとはいくの嫌なんだ」と泣いた。幼稚園ではしっかりものの娘だけど、本当は母さんっ子なんだよな。不安なんだろうな。

出発まで一緒にいてあげたいけれど仕事がある。

いってらっしゃいと笑顔を作って、でも行ってほしくない証拠に左手の親指を口元に添えて、娘は私を見送ってくれた。

仕事の合間、娘の出発間際に電話すると、やはり娘は電話口で泣いていた。いつもは肌身離さず一緒のぬいぐるみを置いていくことにした、という。先生は、どうしてもだったら預かって様子を見ますよと言ってくれたんだけどね。

お母さんにも手紙を置いておくからねと、また涙、涙であった。

私は自分が高校を卒業して、一人暮らしを始めたときの事を思い出していた。

東京駅で母と姉を見送って、一人で地下鉄の駅に向かったときの気持ち。

きっと娘は今、そのくらいの心境なんだろう。

行ってしまえば楽しいのは分かっている お泊り合宿。親も子も学びのときであります。(はは)