悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

地域に根ざす~2つの祭り~

この週末、2箇所の祭りに参加しました。正確に言えば、どちらも「傍観者」として。

ひとつは、今後居を移したいと願っている山里での 神楽まつりです。

その年の小学6年生(ちなみに今年は7名)が、夏休みじゅう練習して 神社の神楽殿で舞を披露します。

そのほか、地域の神楽保存会による奉納も 多々あります。

もうひとつは、私自身の生まれ故郷での、ハッピ腹掛けで山車を練る収穫祭です。

大太鼓、小太鼓、横笛にちんちろりん。男衆も女衆も大いに飲んで、大いに盛り上がります。

ほぼ20年ぶりに祭の時期に帰省したので、子供のころのことをしみじみ回想しました。

共通した要素はたくさんあると思うのですが、今回特に感じたのは

どちらの祭でも、大人になること、大きくなることへの強烈な憧れが持てる、という点です。

小学生の頃の私にとって、地域のお祭は、オトナの世界を垣間見るチャンスでした。

いつもはしかめつらしい大人たちが、飲んで気を大きくしている様子を間近にみたり、

意外な人物が 笛やひょっとこで目立っていたり。

酒くささ。タバコくささ。オトナの汗臭さ。

まねをして竹のおちょこでジュースを飲み飲み、山車をひいて掛け声をはりあげていました。

小学4年生になると小太鼓がたたけて、山車に乗れました。

祭好きの父親と 食卓でハシをたたいて練習したおかげで

姉は 小太鼓がたたける最初の女の子になりました。

そして私は 大太鼓がたたける最初の女の子になりました。

そうやってひとつずつ身に着けて オトナに混じっていけるのは わくわくする経験でした。

今年の山村の神楽祭は 事情で途中からしか見られませんでしたが、

去年の記憶では

小学生の下級生たちが 最上級生の晴れ姿を 食い入るように見つめていました。

今は自分たちはハッピ姿で、おみこしを引くだけだけど、

6年生になったら裃(かみしも)姿でハレの舞台で、オトナと同じように舞うんだ。

しゃんしゃんって、鈴を鳴らすんだ。

子供たちの目は、きらきらと輝いていました。

私の中には、自分の生まれ故郷での祭が染み付いています。

そして、故郷を離れる前の年数と 離れてからの年数がならんだ今となって

つくづくと感じます。

地域に根ざして暮らしたいと。

娘たちに、その環境をぜひ 整えたいと。

地域の横のつながり、縦のつながり、土とのつながりを身に染み付いて感じながら、

希望を持ってわくわくと、育っていってほしいと、切に願います。(はは)