悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

コオロギの結婚

アブラゼミやミンミンゼミの合唱が消え、

いつの間にか夕暮れのヒグラシもいない。

そういえば キリギリスの声もきこえず

今の庭の主役は コオロギです。

幼稚園から戻った娘と 庭の草刈をしていたら、

コオロギがたくさん見つかったので 虫かごに4匹ばかり集めてみました。

オスが1匹、メスが3匹。

プラスチックの壁面は上るに上れず、かわいそうではあるのですが

これも 自分では触れない娘のため・・・

「とーとちゃんが帰ったら、見せてあげようね」

なかなかに精悍な顔立ちをしているなあと思いつつ

草刈を続けていると・・・

オスが羽をやや斜めに立ち上げ、鳴き始めました。コロコロコロ・・・

それに呼応するように メスの1匹がオスの上に乗りました。

「見て見て。コオロギが結婚するよ」

2匹はだんだんに体を震わせました。娘と息を詰めて見つめていると、

下になったオスは おしりから白い袋を出して

メスの体にちょんとつけました。

そうして2匹はまた離れました。もうオスは鳴きませんでした。

「結婚したね!」「あれがきっと、”結婚のしるし”だったんだねえ」

娘には、どの程度までわかったのか少々疑問ですが

結婚したメスがたまごを生むかもしれないし、結婚したいほかのオスがまっているだろう、と話して

4匹は草むらへ戻してあげました。

「今頃、コオロギの巣であかちゃんうまれたかなあ」

そういいながら、娘はココアを飲みました。(はは)