悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

かまきりの捕食

去年の秋 うちの庭には3つ、かまきりの卵のうが残された。

春になって、気づいたら ちびっこいかまきりたちが 庭を闊歩し始めていた。

ほんの、小指の先ほどの大きさだった。

そうして、見かけるたびに

かまきりは大きくなっていった。

今日、水遣りをしていたら、ひまわりの花の下で かまきりを見つけた。大人の手のひらの、手首から中指の根元ぐらいまであった。

さっそく虫かごに入れて、用水で遊んでいた娘たちを呼んだ。

「草じゃ食べないよね」「バッタ入れたら食べるかな?」残酷だが、娘たちに学んでほしい、と思った。

バッタとかまきり。

かまきりはずっと、プラスチックの壁をこすって 逃げ場をさがしていたのだが、

バッタが視界に入ったとたん、さっとカマを引き寄せて

すばやい動作で、バッタを一気にとらえた。「おおおっ」

「なむなむ!」

まずは左手?の頭を食べる。残さず触角まで、器用に口の中に送り込んでいった。

続いて胴体部分。とうとう、一本の足も残さず 食べきった。

最後に足と、鎌の部分を、なめるように口にした。

その様子を、娘達はポッキンアイスを食べながら、ずっとじっと、見ていた。

「もっと入れてみよう」と娘が言った。

今度は かまきりと同じくらいの大きさのバッタを入れた。

さすがに腹が満ちていたのか、なかなかつかまえなかった。

でも 用水でしばらく遊んだ後にのぞきこんだら、

やっぱり頭から、ばりばりとたべていた。

「じゃんじゃんばりばりって感じだね」と、娘たちと話した。

飼っている金魚。蝉の死骸。いろいろなものの命と死に触れる夏だ。

下の娘には、まだよく分かっていない。先日、「虫さんはね~、すぐしむんだよ。でも人はね、しまないよ」と口にした。どういっていいか、まだよくわからない。

夕方、庭先の茂みに かまきりを返した。かまきりはちょっと振り向いて、上の娘を見ていた。また会おう かまきりくん。(はは)