ちょっとしたことなんだけど
言葉がいいな、と思う友人がいます。
例えば電話で「今から行くよ」といわれたら、どう答えますか?
私だったら「分かったよ~」とか
「待ってるよ~」が、せいぜいですが、
彼女はいつでも「はあい。気をつけてね~」といってくれる。いつもです、いつも。
先日も、遊びに行く計画を立てていて、
「何で来る?バイク?」
「うん、バイクにする。車置けないっしょ?」といったら
「わかった。助かるよ。」と答えてくれた。
助かる。助かるっていう言葉が出るんだなあ、と思いつつ、バイク飛ばしました。
そういう言葉やちょっとしたしぐさって、育ちや思い遣りが現れますよね。
以前読んだ 幸田文さんの小説に、芸姐として身を立ててきた老婆が、朝起きるシーンがありました。
布団を乱さないよう(または寄り添っている男を起こさないよう)そっと身を起こして、何気なく髪の乱れを整える、という仕草を、見事に切り取っていました。
私のように、ずぼっと慌てて起きて、そのまま台所に立ってる みたいな人間にとっては、実に新鮮な一節でした。
言葉や仕草は、努力次第で手に入れられる、一生モノの財産。しかも、盗まれる心配も要らない。そんな文句もどこかで読んだっけな。
なんとなくしぐさの汚い 安っぽいばあちゃんにならないよう、気をつけなくちゃ。(はは)