ちょっとまじめに
朝刊を開いたら、ワーキングプアの記事が一面トップだった。
生活保護を脱することのできない若者の話。
ページを繰ると、硫化水素自殺に関する記事。ガソリン再値上げ。混雑するセルフスタンド。それから、「後期高齢者」の制度の混乱・・・読んでいて気がめいる。
私を含めて一般庶民のくらしは、身近なところから少しずつ、苦しくなってきているというのが実感だろう。小麦粉とかパンとかガソリンとかね。バターだって品切れが続いてるし、気がついたらアイスクリームまで値上がりしてた。
それに、どこかで自分とは無関係と思っているようなことも、自分のところにいらっしゃる患者さんにとっては、ひっぱくした問題だったりする。
そして思う。私の一回の施術料金は5千円だ。結局のところ、それだけのお金を自分にかけることのできる、あるていど余裕のある層が対象になってしまうんじゃないか?本当に苦しくて困っている人には、来ていただけないんじゃないか?
レジャー産業は不況に弱いように、私の仕事も影響されるんじゃないか?
そしてまた思い直して、自分を奮い立たせる。
それは逃げ口上だ。自分が予約をいただけない理由を、何とか見つけようとしているだけだ。
5千円の価値は、患者さんと自分が決めることだ。
体の悩みは、こういう苦しいときにこそ大きくなる。たとえば一回あたりの料金が安くても、症状がなくならなければ高い。少ない回数でしっかりと、患者さんの思いに応えられてこそ、施術の価値は上がるんだ。
このごろ心がけていること。
患者さんには、一回一回を「来ていただくのは、これっきりかもしれない」という気持で接すること。実際に、また来ていただけるだろう、次回はこうしようと思っていても、続けて来ていただけるとは限らないのだから。
今までも一期一会と思ってきたが、日々の施術の中で、実際に意識し続けていくことは容易ではない。それを実践していくこと。
そうすれば、今日このひとときで、ベストの結果を出そうと必死になれる。そうして、自分の技術の精度を上げていくしかない。
住み慣れた地域で、ふとしたときに ひざや腰の痛みをかかえていそうな方が目に付くようになった。職業柄、どこがどう痛いんですか?と尋ねてみたくなる(あやしいからできないけど)。私が技術を上げていくことで、そういった方々の役に立てる「可能性がある」としたら。地域によい整体師がいる、と認知されるようになれれば幸せだ。もっともっといい整体師になって、そこを目指したいと思っている。(はは)