悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

きっとだいじょうぶだよ。

幼稚園から帰ってきた娘が、「今日Aちゃんのさよならパーティした」と話してくれた。

Aちゃんはおとうさんの転勤で、外国に行ってしまう。翌日が退園日だった。

夕飯時に、「Aちゃん、はじめてお友達になったのが○○(娘)だったんだって・・・」と話した。入園当時、なかなか慣れなかったAちゃんだけど、ある日「今日ね、ハートのお洋服の子と遊んだ」と、ニコニコ帰ってきたそうだ。それが娘だった。Aちゃんのおかあさんが、懇談会のときに話してくれた。

じっと私を見ていた娘が、うるうると泣き出した。ほんとはね、Aちゃんとお別れするのさみしいの。

私はびっくりした。これまで同じような事情でお別れした子たちだって、Aちゃんとおなじか、それ以上の仲よしさんだった。でも今まで娘は 泣かなかった。また幼稚園にくるんだよ?と、自分に言い聞かせてはいたけれど。

まだ何も分からないと思っていたのに、娘はお友達との別れがさびしいと、いつのまにか表現できるほどに成長していた。

そしてその分、感情はあふれてしまったようだった。「ほんとはBちゃんやCちゃんが行っちゃうときもさみしかったの」そうかそうか、自分できづいてしまったんだね。「仲良しの子からいっちゃう。もう○○、年中さんですきな子だれか分からない」そうだよなあ。よりによって、という子ばかりだったもん。

いつまでも膝の上で泣き続ける娘に、私は途方に暮れてしまった。じつはもうすぐ、いっとう好きな先生も、お休みに入ってしまうのだ。だから娘は、4人もいっちゃうんだ。と言って泣いた。4才にしてこの状況は、つらいだろうなあ。

Aちゃんのお父さんは期限付きの転勤なので、数年後また、ここに戻ってくるらしい。幼稚園で過ごした日々を、お互い覚えているだろうか。小学生になった二人は、一緒にまた遊べるかな。

その晩、上の娘と3人でてがみを書いた。娘は心をこめて、せいいっぱいのひらがなを並べ、Aちゃんが行く国の国旗をかいていた。(はは)