しつこくスズムシのお話
「名も無い花が咲いていた」というのは常套句ですが、
名も無い花なんかない。というのもよく言われることですね。
意識を向けないから、「その他大勢」にしか見えない。
ひとつ花の名前を覚えると、急にその花が、風景の中で浮き立って見えてきます。あそこにも、ここにも咲いてるじゃん。気づかなかった。
スズムシの声もそうでした。
虫の声って私には、どうも聞き分けづらいです。何重奏だか分からないけど、目だったやつしか聞き取れない。スズムシも、今年初めて飼ってみるまでは実感がなかったし、「ああ、こういう声だったのか」と分かってからも、あまり野外では聞かない声だな。生態系としては弱い部類なのかな。と思っていました。
でもこのごろ、聞こえるのです。庭先で、鈴虫の声が・・・!
はじめは、成虫になって逃がしたスズムシがないてるんだ!よかったねえ。と話していたのですが、
少し離れた場所で姿を見かけたり、土手の反対側でも聞こえたり。
じつはこの夏の終わり~秋のはじまりの、裏番長だったのかも?
けっこう自然分布してるじゃん。意識を向けてなかっただけなんだな。と、改めて気づきました。
コオロギやすいっちょんに比べると、りーんりーんという鈴虫の声は控えめだからな。
この年になってそんなこと一つ覚えて、よい季節です。(はは)