悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

ボルト選手の話

ロンドンオリンピック閉幕のあとで、NHKスペシャルで、陸上のボルト選手を扱った番組をみた。

左右の歩幅(走幅?)に、20センチも差があるという話から、ボルト選手は先天的に脊椎側湾があると続いて、思わず身を乗り出した。ふうん、素質として万全の肉体を持っているわけではないのか・・・とまずおどろいた。

そして、そのせいでスタートダッシュが苦手だという。オリンピックに向けて、右の下腿が大きく外回りする癖を直そうと、集中的に練習を重ねる。そして国際レースで失敗し(まさかのフライングを犯してしまう)、次第に一線をしりぞいていく。

「ボルトは終わった」と各メディアに書きたてられる中、

本人は静かに肉体改造に取り組んでいく。カラダの一部に負担が掛からないよう、各部の筋肉の協調作用を高めるトレーニングをする。

オリンピックの結果がどうだったかは、皆さんの知るとおりで、会心のボルト・ポーズが見られた。

100メートル決勝での走りを分析すると、スタートダッシュはやはり乱れている。前半は横一線だ。しかし、それを補ってあまりある、後半の伸びがある。瞬間時速としては人類最速を記録したという。苦手を克服するのにこだわらず、得意を生かした成功事例だ。

レース後の記者会見での発言が振るっている。「みんなが僕を見放したときにも、僕自身は自分を見放さなかった」

もちろん、苦手を克服したことで自信を深め、良い結果につながる例もあるけどね。たとえば卓球の愛ちゃんのフォア・ハンド克服も、そのひとつだろう。

スポーツ魂のこういうエピソード、ほんと好きです。いろんな分野に汎用性のある話だと思うし。私もがんばろっと思えました。