本棚のたんけん
私が育った家は、本の多いほうではなかったが、オヤの本棚にどんなのがならんでいたか、うすぼんやりと覚えている。暇のあるときに、ちょっと背伸びした内容のものをひらいて見ては、「わけわからんな」と止めたり。同じ本を、しばらくたったら読みふけっていたり。
そう考えると、オットや自分の本を、娘達はどんな目で見ているのかと思う。
先日、娘と一緒にある本をさがした。目的の本は見当たらなかったのだけれど、チョット面白い時間を過ごせた。
「村上春樹っていう名前多いと思ってるでしょ」
「うんうん。『ねじまき鳥』と、『うずまき猫』って似てるよね」
「そっちのエッセイより、こっちのほうがおもしろいよ。そーだなー、今じゃまだ早いかもしれんが、そのうち読んでみてよ」
「うん。あれ、この本けっこう活字がでかい」
『『虹の戦士』!いいねえ、これは何度読んでも値打ちがあるから読んでごう」
「このへん(スピリチュアル系)は、ちっと恐い気がする」
「そうかもしれんが、なかでもこの本は良いと思う。気が向いたら見てみ。
このエッセイもよいよ。高楼方子さんって聞いたことあるでしょ」
「絵本のひとじゃん。時計台の家と。いーねー
向田邦子さんってのも多いね」
「それならまず、この本から・・・」「あ、それ読んだ」「げ、いつの間に」
と、話しは尽きない。
そんな話ができるほどに、成長したなあと思う。エライエライ(´_`。)考えて見ればそろそろ、自分で本を選び、自分の本棚をつくっていく年頃なんだなと、あらためて驚きました。