悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

本棚

脳を鍛えるには運動しかない!(ジョン・J・レイティ)

サブタイトルは「最新医学で分かった脳細胞の増やし方」 プロローグとして掲げられたプラトンの文言が、もう読書のモチベーションをあげてくれる。 人生において成功するために、神は人にふたつの手段を与えた。 教育と運動である。しかし、前者によって魂を…

勝間式超コントロール思考 勝間和代

自分の知っている情報をシェアし、感謝の気持ちを表し、 あるいは、チームメンバーと的確なコミュニケーションを行って、 前に進んでいく、これがすべて書き文字で可能です。 ぜひ、人間関係を構築するときに、書き文字の役割と重要性を活用してください。 …

100歳。今日も楽しい(吉沢久子)

夫の古谷はしばしば「美しいものは、どんな小さなものでも見逃すな」と言っていました。私の大好きな言葉です。 「美しいもの」というのは、人の心でもあります。「人の欠点は三歳の子供にもわかる。だから、わざわざ見る必要はない。でも、《あっ、素敵な人…

82年生まれ、キム・ジヨン

※書評ページより抜粋 主人公であるキム・ジヨンは一児の母で、IT関連の中堅企業に勤める夫と3人でソウルのはずれにあるマンションに住んでいる。ある日を境に、彼女は突然自分の母親や友人の人格が憑依したように振る舞い始める。いったい何が彼女の精神に歪…

小さいおうち 中島京子

おもに昭和初期から戦中の、東京郊外の家庭を舞台にして描かれた物語。女中として「小さいおうち」に住み込むことになったタキさんの回想録という視点で、当時と現代を行き来しながら語られる。この時代の、暗いばかりでもなく、貧しいばかりでもなく、日々…

長いお別れ 中島京子

認知症の父と、支える献身的な母。三姉妹はそれぞれの生活背景、事情を抱えながら、老夫婦の生活を見守る。孫の世代も、歩んできた道はずいぶん違うが、しっかりと人生のバトンを受け取っていく。 老いや発症後のQOLといった、重いテーマを扱っているが、筆…

『使い切る。』有元葉子の整理術  有元葉子

いるものといらないものを見極める、ものをためない、充分に使いきる…。料理研究家の有元葉子氏が、これまでの暮らしの中で感じたこと、やってきたことから、気持ちよく暮らすための整理術を公開しています。 いつもすっきり片付いている台所、選び抜かれ、…

長生きにこだわらない 矢作直樹

サブタイトル:最後の日まで幸福に生きたいあなたへ 帯の文章;救急医療の現場で生と死を見つめてきた医師が伝えたい 人生100年時代の心の持ち方 長生きすることが、まるで美徳のようにメディアは取り上げますが、長生きは単なる結果であり、人生の目的では…

あきない世傳 金と銀

義母に勧められて読み始め、やはりの一気5巻読了・・・台所ほうりっぱなし(*_*; 高田郁さんは、「みをつくし料理帖」を友人に勧められて読んで以来、何冊もお世話になっています。 運命を恨まず、置かれた場所でまっすぐに前を向く女性の生き方を 魅力的に描…

親こそ最良の医師 グレン・ドーマン

患者さんに勧めていただいて、脳障害児の治療に関する本を読んでいる。 脳障害児、脳障害を負った人々の治療の道なき道を、どのように模索してきたか。その方法論とは。私は専門的な教育を受けていないけれど、自分がマッサージやストレッチをする上でプラス…

テラ・インコグニタについて

村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕の語ること」を再読している。人に貸したまま手元から失くしてしまって、折に触れて気になってはいたのだが、やっと読み直す機会を得た。 それほど新しい本ではなく、著者が40代後半で世に出した本である。つま…

ハリポタ再び その2

なんだかんだで、すでに第4巻「炎のゴブレット」まで読み進めている私|д゚)睡眠時間が足りませーん 4巻のラストにも、名セリフがあります。 (☆以下、ネタバレご注意くださいませ) 炎のゴブレット編は、先行きに暗雲がたちこめ、暗い将来を予感させながら次に…

知らなかった、僕らの戦争

アマゾン 内容紹介より↓↓ アメリカ出身の詩人アーサー・ビナード氏(1967年生まれ)が、日本人の太平洋戦争体験者たちを訪ね歩き、戦争の実態と、個人が争いから゛生き延びる知恵゛を探ります。 登場する語り手は、真珠湾攻撃に参加したゼロ戦の元パイロット、…

ハリー・ポッターシリーズ再び

親子でハリポタにはまったのは、すでに4年以上前になるのかと思うと感慨深い。最近きっかけがあって、また読み返しはじめている。全11冊を読み進めたときには、やはり先が気になっていたので、読み飛ばしてしまった部分もある。熟読もまた、あらたに理解が深…

蜜蜂と遠雷 恩田陸

<出版社コピーより> 俺はまだ、神に愛されているだろうか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、 そして音楽を描き切った青春群像小説。 著者渾身、文句なしの最高傑作! 156回直木賞受賞作。 何しろ実在の楽曲がたくさん出てくるので、クラシ…

血流がすべて解決する

詰まるところ 血なんじゃないだろうか、と感じながら、ずっと仕事をしていた。 乱暴に言ってしまえば、私の仕事は「血が巡る」ように手助けする仕事といえよう。体が栄養分や酸素をとりこみ、しっかりと巡らせるようになれば、自ずと人は健康になる。 でも血…

手紙 東野圭吾

友人Tちゃんのおすすめで。 犯罪加害者と、その家族の贖罪のものがたりです。 ミスターチルドレンの「タガタメ」という歌で 「子供らを被害者に 加害者にもせずに この街で暮らすため まず何をすべきだろう? でももしも被害者に 加害者になったとき 出来る…

「生きる歓び」保坂和志 より

2月3月に書いていた小説は四月にいろいろ用事があって中断していたが、これで5月も書けなくなったと思った。でも状況を引き受けてしまえば、谷中の墓地で散々感じていた飼うことの手間に対する躊躇は関係なくなっていたし、小説の中断なんかも全然関係なくな…

「ワンダー」著者 R・J・パラシオ

中学校の図書室でお借りした本が、たいへん印象的だったので紹介します。 (以下、概要を転載) 「オーガストは10歳の普通の男の子。ただし、顔以外は。」 生まれつき顔に障害があるオーガストは、幼い頃から人に怖がられたり、ぎょっとされることが多かった…

うない組 / うない島に込められた思いについて

まず、この4人の沖縄女性たちの視線に、魅かれました。 元ネーネーズのメンバーを中心に、2014年に結成されたユニット。 温かみのある歌声と、伝統的な沖縄民謡に加えて、基地移転問題や沖縄戦の記憶を継承していく心意気が、感情的になりすぎずうたわれてい…

ニングルの森

小学校3.4年生への読み聞かせ本として選びました。 作者が高名なシナリオ作家であること。人気の絶頂期にあって、「ニングル」という本を世に問い、驚いたり馬鹿にしたり、さまざまな評価をされたこと。本当のことか創作なのか、それは機会があったら、自…

風が強く吹いている

高校時代に怪我をして一線を離れたランナー(ハイジ)が、 それでも虎視眈々と無名大学で箱根駅伝を狙っていた。 そこに問題を起こして高校の陸上部を退部した、 それでも走ることだけはやめられないランナー(走)が現れた。 ハイジは竹青荘に住む10人で箱…

一瞬の風になれ

第28回(2007年) 吉川英治文学新人賞受賞 第4回(2007年) 本屋大賞受賞 患者さんに薦められて、 ①イチニツイテ ②ヨウイ ③ドン の、3巻を一気に読了しました。 さて、40代の自分は何をしておるか。読むと走りたくなる青春小説です。 これからこの世代を迎え…

若杉ばあちゃん「野草の力をいただいて」より

「放射能時代を生き抜くために」の項より 「原発の放射能が止まらない。もうダメだ」 なんて悲観したり、絶望したりしている人がいるけど、冗談じゃない。そんなことはない。 絶望するっていうことは、それだけ心が陰性な証拠。血が悪いから、すぐあきらめた…

子どもをプラスチックにしてはならない

生きているということ (*『新しいおとな』石井桃子著 より) 最近、私は、ちょっと目の覚めるような経験をした。 家を改築して引っ越しをしたのだが、荷物をあげおろしするのに、運送屋さんは決して物をあたりにぶっつけない。それが素人となると周囲のもの…

妻と飛んだ特攻兵

患者さんに薦められて読みました。 満州・関東軍の特攻は、あまり知られていなかったということです。なぜ終戦後の20年8月19日に、しかも規律に反して妻を載せて、20代前半の一兵卒は特攻に旅立ったのか。 まったく得意分野でないし、自分からは手が伸びなか…

風に立つライオン

さだまさしさんの著書は初めてでした。 映画化にともなう書評で、同名の曲があること。この楽曲を聞いて、医師を志した人がたくさんいること。主役の大沢たかおさんは、この楽曲にほれ込んで、「ぜひ小説化を。完成されたら、僕が主役で映画化します」とさだ…

おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2

村上春樹さんの本は、ノルウェイの森以来 堅いものも柔らかなものも、ぼつぼつと読み続けてきました。ときどき「ああ、春樹さんが足りない」と禁断症状があらわれて、何をおいても読みふける一夜を過ごす・・・しかし、歳と共にそんなのも減ってきたかな。 …

森をつくる

15歳の寺子屋シリーズの一冊です。中学校図書室の新刊案内をみて、さっそく借りてみました(^-^) ニコル氏といえば黒姫。豊かな自然に魅力をおぼえて、日本の滞在をつづけていました。しかし目の前の、そこにある自然が破壊されていく様子に、いらだったり絶…

芙蓉の人 新田次郎

夏にNHKドラマになったものの原作ですが、 患者さんに薦められて読んでみました。 (ウィキペディアより) 明治25年、日本の気象予報を正確に把握するために、富士山の山頂に観測所を設置しようと、野中到は富士山に登頂し、冬の寒さに耐えながら気象観測…