悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

むきわり習得

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きこりのNさんが、タンコロを3つくださるというので、ありがたくいただくことにする。タンコロとは、杉ヒノキを市場に出すときに、切り株に近い、太さが不均一になりかけた部分・・らしい。もちろん、薪用にするのだ。ただし、来冬用の。 でも、正直言ってそこまで太いものは、ヨキで割っていくのか?それとも楔を使うのか?私には経験がなかった。それなら割っていけばいいよ、と、Nさんは割り方の指導までしてくださった。 明らかに私よりも小柄で細身の奥さんは、つっかけのまま、迷いなくヨキを振り上げて、一発で端っこの方を割り落とした。「おお~~っ」 「ちょっと凍ってるなあ」と言いつつ、二度目もさっくりと割れる。そうやって周りから割っていく、いけるものだとはじめて知る。 やってみなよといわれて、へっぴり腰でやってみたが、タンコロの上でヨキがバウンドしてしまうほど固い。というより、固く感じる。えっもう?と言われるほどすぐに息が上がってしまった。奥さんは「ここ、割れると思うよ」と木目を読みながら、慣れたようすで焚き付け用にナタで割っていく。その手つきが美しくて・・・あることに精通した身体遣いの、なんと無駄のないことか。 残りは持ち帰って、さっきもやったけど割りきれなかった。左腕が痛む。 ヤマ暮らしの達人は、程遠いのお。