風が強く吹いている
高校時代に怪我をして一線を離れたランナー(ハイジ)が、
それでも虎視眈々と無名大学で箱根駅伝を狙っていた。
そこに問題を起こして高校の陸上部を退部した、
それでも走ることだけはやめられないランナー(走)が現れた。
ハイジは竹青荘に住む10人で箱根駅伝を目指して始動する。
漫画おたく、ヘビースモーカー、クイズマニア…
一見すると「ないわー」っていう設定なんだけど、かなり読み応えがある。
先日記事にした『一瞬の風になれ」もそうだが、だれもが持っている
自分がある分野の何かに、夢中で取り組んだ経験だったり、
縁のあった仲間と苦楽をともにしたり、
そういうこれまでの人生経験が、透けて見えるからか。
この本の一節を、先日 小学校の読み聞かせボランティアで読んできた。
走(かける)が仲間のたすきを受けて、ひた走るときの描写に、
私自身の、スポーツに集中しきったときの経験が、重なったから。
テレビとかネットとか
受け身やバーチャルでは、決して得られないような人生経験を、
子どもたちにもたくさん得てほしいなと、願っています。もちろんこれからの自分も同じく。