悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

家族のかたち

週末、久しぶりに里帰りしました。里といっても生家はもうなく、母と、結婚して姓のかわった姉の家族が一緒に暮らしています。

子どもたちがすっかり寝てしまった夜更け、姉と二人で毛布にくるまりつつ、いろいろ話しました。姉が買っておいてくれた缶チューハイとおつまみ片手に、姉の仕事の話や近頃の子どもの様子、私の近況などなど、遅くまで話し込んでしまいました。

姉は高校卒業以来、ずっときちんとしたお勤めを続けてきたし、対して私はフラフラと足元の定まらない生活でした。私が家を離れる前もあとも、ぶつかることが多々ありました。収入も体型も生活レベルも(涙。自虐的?)、性格も大分違うし、「姉妹じゃなかったら、あんまり接点なかったかも」などと考えたときもありますが、今はとりあえず良い関係で、嬉しく思っています。

私にはもう一人姉がいますが、その姉との関係にも紆余曲折があります。疎遠な時期、わりに行き合えた時期、心が通ったと思える瞬間の記憶。そして母とも、今は亡き父とも、それは同じことです。それからもちろん、家族全体としての流れ(うねりみたいなもの)もあります。家族ってフシギだなあと思います。

当たり前のことでしょうけれど、大きな出来事や感情を共有すると、家族の絆みたいなものは強くなるように思います。我が家の場合には、父が長くわずらったことと、その父が亡くなったこと、が大きいかな。

父が亡くなるかも、と連絡を受けて、真っ白な頭で電車に乗って、その私を姉が迎えに来てくれて・・・詳しいことは覚えてないのですが、結局父は無事で、そのときどこかの川の土手で菓子パンを食べながら、バカみたいに泣き笑った記憶があるのです。そのときに、ああ姉がいてよかったな、と思ったことを覚えています。

それより少し後になって父が亡くなり、何週間か実家で過ごした後、一人の下宿に戻りました。心がしんと静まっていて、もちろん悲しいのですが、どこか深いところに自分の根っこが伸びていて、実家としっかりとつながっているような感覚がありました。

家族ってほんとに不思議だなと思います。ひとつひとつの代が重なり合って、かたちをかえながら関係しあっている。そして少しずつ代替わりしていくんだな。(はは)