春の味 のびる・かんぞう
春まっさかりですね。白い水仙が咲き、黄色い水仙が咲き。梅が咲いて散りかけて、沈丁花の香りが漂って、もくれんのふかふかした蕾がふくらんで。順番こ順番こ、春が深まっていきます。
家の前の土手にも、かんぞうの芽が伸び始めました。夏に橙色の、ゆりのような花を咲かせますが、この季節の芽がおいしいんです。あんまりくせがなくて、わけぎのように、酢味噌和えにしていただきます。夕べはちりめんじゃこも入れてみました。
欲を言えば、もうちょっと娘たちが食べてくれるといいんだけど。
せっせとかんぞうを摘んでいると、近所のおばあちゃんが通りかかりました。ごっそりとのびるを手にして。
「え~もうそんなに大きくなってますかあ」
「土手の反対側のとこ。もう え~かげんほじくりかえされてるに」
この辺りでは、のびると塩昆布で保存食を作るようです。
さっそくそっちも少しだけ掘ってきて、簡単に味噌を添えて食べました。
こっちは初めて、娘が2つ食べました。よしよし。