悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

親の心配

週に二回の整体の授業日は、娘のほうが帰りがはやい。あまり長く留守番をさせるのも まだ気が引けて、バイクを飛ばして家に帰る。

玄関の前を素通りして 駐輪場に向かいながら、「ただいま~」と声をかける。今日は出てこないので、あれまだ帰ってないのかな、とドアを開けたら、「おかえり~!」と驚かしてくれた。

お留守番のときには、毎回、私の置手紙へのお返事を書いてくれている、かわいい娘である。

でも今日は、ちょっと勝手が違った。いつものようにかばんの片付けや宿題を手伝っていると、とつぜん娘が思い出した。なかよしになった同級生と、「遊べたら遊ぼうね」と約束してきたという。時計は4時をすぎている。今日はもう遊びにいけないけど、電話してみようね などと話しながら、ちょっとわたしはあわてていた。

今までは、お友達の家に遊びに行くときには、だいたい親が一緒だった。あずけるということもあったが、親同士顔も気心も大抵知れていて、安心だった。でも小学生ともなると、あたりまえのことだけど、「あずける」という感覚ではなくなってしまう。気の合った友達と、自由に遊ぶ約束をして来て、自分の意思で出かけてしまうんだな。

お友達のおうちには、家の人がいるんだろうか?どんなおうちなのかな?

自転車で行って安全かな?知らない道にいったりしないかな?

そこから子どもだけで、どこかに出かけちゃったりするのかな?たとえば河原や川沿いの道なんて危なくないのかな?

お菓子は持たせたほうがいいのかな?

帰りの時間が分かるかな?まだ時計も分からないのに。

今日みたいに、私がいない日にはどんなルールにしようかな?遊びに行ったり、遊びにきたり。

そんなことを、前もって考えておかなかったからあわてているんだ。

行動半径が広がっていく子ども。ついこの間までは、ちょっと離れたお隣さんに 一人で回覧板を置きに行くだけで、いっぱしの冒険だったのに。

結局、今回はお友達のおかあさんと電話で話してみた。娘には、遊ぶ約束をする際のルール(一度必ず家に帰るとか、明日の支度をしてから行くんだよ、などなど)を話して聞かせた。多分明日にも、おぼつかない自転車で遊びにいってしまうんだろうな。私の留守に、ランドセルをおいて。

そんなこと、もうちょっと大きくなったら当たり前のことだし、「何心配してたんだろう」となるのかもしれない。でもね、今は心配なのだ。

親ってつらいな。つらかったんだな。母はどうだったんだろうな。(はは)