悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

天国であおうね

3年間飼っていた、わがやで一番大きな金魚が死んだ。上の娘がはじめてのなつまつりで、いただいてきた金魚だ。

正確には、弱っていた。今朝、下の娘が「でかちゃんがいない。でかちゃんがいない」と騒ぐので探したら、背面の底のほうに沈んでいた。

まだ息があったが、あちこちひれを突つかれた跡があった。

「残念だけどもう助からない。どうしよう」と話し合った。お墓を作って埋めたほうがいいか迷ったが、死ぬのを待つというのもつらい。用水に流すことにした。他の生き物に食べられるのもかわいそうだが、生き物ってそういうものだ、などと話した。下の娘は泣いて泣いて、汗をいっぱいかいていた。

小さい水槽に水を張って、金魚を移して外に出た。初めて屋外で見るでかちゃんは、うろこがピカピカと光ってきれいだった。開いたえらの赤さが目にしみた。

さようならをして、上の娘が用水に流した。

「天国であおうね」と私が言うと、上の娘が「天国にいくかな。○○たちが死んじゃってさ、いったらさ、あうんだよね」などという。

娘たちはいま、自分の死を、どんなふうにとらえているのかな。

さて、今娘たちは、このあいだちちに買ってもらった 窓にはるジェル状の飾り物を、楽しげに飾っている。歌なんか歌っちゃって、もうでかちゃんのこと忘れちゃったかな。

でも忘れないと思う。心の奥で、たぶん。(はは)