悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

できた!

娘が鉄棒をがんばっている。逆上がりと後まわりをクリアして、たまごまわりに挑戦中だ。鉄棒の上で構えた姿勢から、前まわりしながら すばやく膝を抱えて、一回転する、というもの。

ははは、さかあがりがなかなかできなくて、3年生だか4年生だかのころに 居残り練習をさせられた。なので、もうとても娘についていけない。何のアドバイスもできずに、横でぼーっとつきあっている。一度だけ「手伝って!」といわれたが、下手な補助で胸をしたたか打った娘は、もう母に頼ろうとしない。

先日公園で、初めて成功した。すごい!えらい!とほめられて、娘はえらくいい笑顔を見せた。そしてさらに2回転、3回転に挑戦し始めた。いいよもう・・・それくらいで。

子供のころは、そういう「はじめてできた!」っていう体験にみちている。たまごをわれた!とか、鴨居に手が届くようになった!とかね。私みたいな中年おばさんになると(自虐)、そういう体験は、実質 求めなければ得られないようになるんだろう。

以前小説で、「息子の大いなる未来に嫉妬する父親」ってのがいた。そのときはピンとこなかったが、今は分かるような気もする。さすがに嫉妬はしないけどね。

でも、だからこそ、それまでの自分を裏切るような発見は嬉しい。以前記事にしたように、「(お菓子作りが苦手なのに)ベーキングパウダーを使い切った」「(化粧べたなのに)ファンデーションの底がみえた」などなど、日々のささやかな喜びはある。大人になって、思い込みやコンプレックスが増える分、ヨロコビは深まる、ともいえよう。私だってホンの2年前まで、自分が整体師としてお金いただけるなんて、思ってなかったもんなあ。

嫉妬はなしないけど競争心はある。娘もけっこう楽しいだろうけど、大人もなかなか楽しいぞ。というところを、笑いながら見せてあげられたらいいなあ、と思う。(はは)