悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

「歩く」ことの奥深さ

整体師として、自己管理のために歩いている。いわゆるウォーキングである。時間は30分程度、一週間に4~5日といったところか。

時間を見つけては歩かないと、体が凝り固まってくるのがわかる。つまり目的は、持力アップや心肺機能の向上ではなく、筋肉をやわらかくすることだ。患者さんにも積極的に勧めている。

大事なのはその、目的だ。

整体の勉強を始めたばかりの頃、なまじ元スポーツマンを自負していたので、歩くぐらいで運動になるもんか!と思った。そして河原を走った。きつかった。

次の授業のとき、先生はふくらはぎを触れられて「何したの?」とたずねた。かえって硬くなっていたからだ。そして当然叱られた。目的が違うのである。

ワタシに必要なのは、普段偏って使われている筋肉をまんべんなく、全身にわたって動かし、やわらかくすることだったのだ。そして多くのフツーの人々は、偏った体の使い方をしているのである。仕事で一日中座りっぱなしとか、あるいは反対に立ちっぱなし。中腰での作業。

だから、自重で自然に、全身の筋肉にアプローチできるウォーキングは効果が高いのである。

そして目的がはっきりすれば、その次に重要なのが歩き方だと思う。

歩き始めて2年半になるが、コレが実に難しい。

運動効果を高めようと、リストバンドやウエイトを持って歩いている人がいる。これは目的からいえばNG(もちろんその人にとってはOK,かもしれないけれど)。靴だって、足首の負担が無いものを選びたい。

大股で歩きすぎても、特定の筋肉に負担がかかる。早足で足をあおりすぎてもだめだ。

では自分なりの歩き方で、自然に歩けばいいか?これも違うようだ。なぜなら、人それぞれに歩き方の癖があり、それを強化するように歩き続けていれば、逆効果になりかねない。

・・・私は、10年間ウォーキングを続け、なお腰痛に悩んでいる人を知っている。

癖のある歩き方で1時間歩くより、「正しい」歩き方で20分歩くほうが、効果が高いのではないか?

じゃあ、「正しい」歩きかたってなんだろうね。そこがむずかしいんですよ。

ただ「歩いてください」じゃなくて、患者さんにどう話したらいいんだろう。

万人に指導できる言葉なんてないんじゃないだろうか。

そこを考えながら、歩くことに集中しながら、歩いている。まるで歩く禅みたいだな、と時々思う。

先日、こうじゃないか?と思える歩き方が見つかった。

(もちろん、私にとっては、である)

私は蹴りが強く、ふくらはぎに負担がかかりやすい歩き方をする。がに股気味で、外側・かかと側に重心がかかりやすい傾向がある。左右差もある。

それをどう修正して、しかも力まず歩けるか、ということに腐心しているのだが・・・

まだうまく言葉にできないでいるが、あくまで体の中心から歩くイメージだ。腕も足も、体幹の動きに沿っているだけのような。そうだなー、でんでん太鼓とか、はたきをクルクルまわしているようなイメージだな。

そうすると、四肢の負担がかなり少ない。しかも歩き方の癖も、自然に修正されている。これは楽で、どこまでも歩きたい気分だった!

しばらくはこの歩き方で、効果を試してみたいと思う。・・・まずは自身の体調が改善するかどうか。

でもうまくいったとしても、「でんでん太鼓のイメージで」ってのは伝わりにくいですね。まだ課題は山積みのようです。乞うご期待?(はは)