悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

ドナドナ

仕事場に向かう途中、前のトラックからふわふわと何かが舞ってくる。

??と思ってよく見たら、にわとりの羽根だった。

トラックは「静岡若どり」と印字されたカゴを満載していて、

それぞれに鶏が詰め込まれていた。

見たくなかったけど、みなくちゃいけないなと思って、

信号待ちのときに車を寄せた。

じっとして動かないのもいれば、

きょときょとと辺りを見回しているのもいた。

傷ついているらしいのもいた。

うちの鶏たちは、知り合いの農家さんで一緒に仕入れてもらったんだけど、

その中から2羽選んで家にやってきた当初は、

狭い小屋のなかから出てこようとしなかった。

網のすきまから草を入れても、食べなかった。

何日かして、やっと小屋から木陰に走るようになった。

それでも車が通ったり、小鳥が鳴いたりするたびに警戒していた。

今ではのんびり羽繕いして、餌と見るやジョイナーみたいに走ってくるけどね(古いか)。

以前見た「いのちの食べ方」という映画を思い出した。

鶏さん、ありがとう。