悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

ビニールを減らすには

たぶん、ほんの数十年まえまでは、日常生活のなかで、いわゆるビニールやポリエチレンのようなものは一般的じゃなかったんだろう。

私が子どものころは、まだ庭の焼却炉でごみを燃やした。私はそのお手伝いが好きで、だんだんと日が暮れていく中、飽きずに炎をながめていたのを覚えている。

そして、ある頃から「どうしてこのごろ、火にくべるとクシャクシャってなって、ヘンな匂いがするものが多いんだろう」と感じたことを、記憶している。同じ紙でも、燃え方が違った。そして灰すら、きれいじゃなかった。

山のお年寄りにきいた話。雨がふったらカッパ、ではなくてみのを着たこと。亡くなったオジイは、みのを手作りしていたこと。柿しぶの傘を大事につかったこと。

おおむかしの話じゃなくて、70代のおばあちゃんの話だよ。

「何年ごろかなあ、ビニールっちゅうもんが出て来て、こりゃー水を通さなくてええもんだって。その頃は服のかたちじゃなくて一枚になってて、体に巻いてつかったもんだ」

今、あらためて自分の家のゴミ袋を見ると、ビニールものが多いことに、あらためて驚く。

私の感覚では、「なんだか燃やすと環境に悪そうなもの」ばっかりが詰まっている。ここ数年を考えたって、おかしの個包装が増えたし、野菜もビニールに包まれて売っているものがほとんどになった。じまん市にならぶ産直野菜だってそうだ。

先日、和菓子屋さんで一人分ずつを詰め合わせてもらったら、箱の中で一個一個のおまんじゅうがセロファンで包んであった。日持ちするかもしれないけど、たぶん子どものころは、そうじゃなかった。

ビニール・セロファン・ポリものを家に持ち込むことを、極力避けるにはどうしたらいいかな…と考えている。たとえば野菜を地元消費すること。おすそわけは、紙袋をつかうこと。野菜は新聞紙に包んで渡すこと。調味料は大きな単位で買うこと。

でもやってみたらすぐに、思ったよりも難しいことに気付いた。だってマチへ行きふつうに買い物した時、一回分の中に、どれだけのビニールものがあるか。

そして私は、しょうゆもみりんも油も、一升瓶で売ってくれる場所ひとつ知らない。すぐに思いついたのはネット注文だけど、そんな自分がふがいない。業務スーパーとかに行けばあるのかな?・・・無知よのう。

近々の夢は、野菜のトラック市だ。できれば、ビニールに包んでいない野菜を売りたいな。チラシで作ったハコで商品並べたいな。新聞紙で包んでハイッと渡せたらいいな。惣菜を鍋ごとドカンと持ち込んで、おたま一杯いくらで、持参のタッパーに入れてあげる…なんてね。そんなことをぼつぼつと、考えています。