クリスマスに欲しいのは貴方だけ♪
クリスマスソングが流れるころ、いつも思い出すことがある。
もう、20年近く前のこと。
当時アルバイトしていた会社の、上の階には、その筋の方々がいて。
親分さんが「社長いる?」って、よくコーヒー飲みにきてました。
12月も押し迫ってきたころ、いつものように机に向かっていたら、
「失礼しまっす」って、若い衆のひとりが入ってきました。
親分さんから、伝言か何かかなあと思っていたら、まっすぐ私の所にきて、
「あのっ」って話しかけられたからびっくり。
「はいっ」
「あのっ、これに」
と、若い衆はCDの歌詞カードを私に差し出して、
「片仮名で、ルビふってもらえないっすか?」と言いました。
いやいやいや!
「カタカナでも発音違ってくるし、自信ないですー」
「それでもいいっす、いいっす」
社長も「やってやれよ~」と軽くいうので、汗かきながら預りました。
辞書ひいたり、ぶつぶつ口づさんでみたりしながら、なんとかかんとかルビふったのは、
その年に大ヒットした、マライア・キャリーのあのクリスマスソング。
あの若い衆はこの曲を、
彼女のために、クリスマスにカラオケで歌ったんだろうか。
それとも、車で流しながら、何気にくちづさんだのだろうか。
今思い出しても、その練習風景を想像して
なんだかホンワカします。
娘に今年、はじめてこの話をしたのですが
おお受けでした。娘よ、そんな良い男と付き合うのだぞ。
オオール アイ ウォン フォー クリスマース、イズ ユウウ~。