「ワンダー」著者 R・J・パラシオ
中学校の図書室でお借りした本が、たいへん印象的だったので紹介します。
(以下、概要を転載)
「オーガストは10歳の普通の男の子。ただし、顔以外は。」
生まれつき顔に障害があるオーガストは、幼い頃から人に怖がられたり、ぎょっとされることが多かった。10歳ではじめて学校に通うことになったが、生徒たちはオーガストの顔をみて悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて「病気がうつる」と避けるようになる。一方で、オーガストの話をおもしろいと感じる同級生は少しずつ増えていた。そんなとき、夏のキャンプで事件が起こる…
オーガストが学校で過ごす 初めての一年間を、本人、同級生、姉など様々な視点から語っています。
なんというか、いわゆる「お涙もの」「感動作」というのとは違っていて、
オーガストや周囲の子どもたち、大人たちの正直な心持ちや変化から、
自分自身も生きる力を得て、浄化されたような読後感でした。
オーガストの根底にあるのは、たぶん一言で言ってしまえば自己肯定感だろうなと。そしてあきらめではなく、自分を客観的に、でも肯定しながら見られる。人の痛みも弱さもきちんと受け止め、許していける姿に引き付けられました。
「正しいことより、親切なことをしよう。」
「あなたの行動は、あなたの記念碑だ。」
等の言葉も、胸にしみました。
娘たちにもぜひ読んでほしい。とくに小6の子に・・・受験生のほうは、うーん、あと2週間後かな。