パラリンピック観戦で考えたこと~マルクス・レームと、我が家の娘と~
私がいちばん注目していたのは、走り幅跳びのマルクス・レーム選手(ドイツ)。やはり、NHKの『ミラクル・ボディー』で取り上げられたのがきっかけだった。
健常者に引けを取らない・・・むしろ、金メダルが狙えるレベルまで実力を伸ばしてきたレームは、陸連にオリンピック出場を申請する。しかし、「義足の反発力が有利に働いていないことを、自ら証明せよ」という条件を付けられる。そこで、日本はじめ、世界各国の専門家チームが、レームの肉体やフォーム、力学的な特徴を、他選手と比較しながら検証する。
じつに興味深い内容だった。
結論としては、みなさんご存じのとおり、オリンピック出場は認められない。専門家の検証結果が「有利だった」からではない。
・助走に関しては、明らかに不利
・踏切に関しては、そもそもの方法に差異があり、有利とも不利ともいえない
というのが、結論だったからだ。
検証の過程で明らかになったのは、義足を使った選手生活の中で、レームの脳が、特殊な神経回路を創り上げたことだ。一般的には、使われることがない回路が結ばれて、スポーツ用義足の「足関節がない」という特性をカバーしている。つまり、義足を「身体化」しているのだという。私はこの点に、最も感動した。
「オリンピックの金メダル記録以上」をめざした、レームの走り幅跳び決勝は、残念ながら地上波ではライブ中継されなかった。わずかに届かなかったが、パラリンピック・レコードは更新した。東京で、また彼の雄姿を見たい。
ところで我が家の娘。
母につられて「パラリンピック・タイム」を観て、ミラクル・ボディーの録画に感動し、総集編で涙しました。
そしたらやっぱり、障碍者や障碍者スポーツの見方がかわったと、殊勝な日記を書くわけですよ。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、ぜひスタジアムで見たいとかね。
つくづくと、親が子供とどんな経験をするか、どんな世界に触れさせるかというのは、
非常に大切なんだなと、あらためて感じました。
何もかもに、広く経験させることは不可能で、
結局は 親がよいと思った価値観をおしつけるしかないんだとは、日々思うのですが、それでも。
まあ、レームのミラクル・ハンサム・ボディーの影響は大きいかもねヽ(´o`; オイオイ
上の娘と、「レームさんみたいな、あんな美形のガイジンさんに壁ドンされたら、あんたらっち一発でだまされちゃうねえ」「うんうん、やられるやられる」と話しました。不純な上に、話題が古いね・・・