捨て箱
80代後半(には見えないけど) 一人暮らしの方のお話。
久しぶりに娘が訪ねてきた。
仕事、姑の事、子どもの事、娘には話したいことがたくさんあって
「一時間ぐらい、わーーっと自分の話して、帰っていきました」と笑った。
そのときね、私思ったの。ああ、親は捨て箱になればいいんだなって。
そうね、そうねって聞いてあげて、余計なことは言わなくて。
また来よう、また話そうって思うようにして、帰してあげればいいんだなって。
そう考えると、そのためにも元気でいなきゃなとも思うしね」
母親ってずうっとそうなんだなという発見がありました。
受験生の母をしていて、私もわ――っとなることはあるけど、
つい意見しようとしちゃうときがある。
捨て箱になる。
捨て箱ってのも、彼女らしい表現だと思う。ごみじゃないんだよね。