ある朝の風景
下の娘がさわいでいる。「帽子がない!学年帽がない!」
まただよ・・・{%がっかり(orZ)webry%}
娘達は毎日、学年帽をかぶって登校することになっている。忘れたら「忘れ物チェック」にバツがついてしまう。プライドの高い娘はそれがつらい。
「昨日はここで一度荷物をおいたの。そのあと子ども部屋に持っていって・・・」
「かぶって帰ってきたのは確かなのかな?」
「うんうん。だって子ども部屋でさわったの覚えてる」
たいていこういう話はマユツバなので、本気にはしない{%ふつうの顔webry%}
が、かわいそうなので家族総出で探す。
そのうち遅刻しそうになったので、姉だけ登校する。
妹はもう、ぎゃんぎゃん泣いて座り込んでいる。いや、帽子は歩いてきませんから!
もーしょうがないからと、姉が使っていた、前の学校の学年帽をかぶせたけど、それは2年生の色だからと大さわぎである。体育もあるというからいっそう辛い。そりゃわかるけど、だから登校しないというわけにも行かない。
「学校にあるカノウセイはすごーく低いから」と、まだぐずぐずしている。
一人ではいけないというので、手をつないで学校まで一緒に歩いていく。もう朝の放送がはじまっている。
とぼとぼ昇降口に向かうと、用務員さんがわざと陽気に名前を呼びながら、やってきてくれた。ほれ、じゃーんけんポン!と、これは毎朝の日課らしい。居合わせた上級生のともだちも、「どうした~?」とやってきてくれた。
靴をしまった娘がぱっと振り返って「あった!」
やっぱり学校にあったじゃんか・・・探し損だったわ。泣いたカラスがもう笑って、私ゃ日に焼けながら、家まで帰りましたとさ。ちゃんちゃん。