訪問客 浪花節をうなるの巻
12月の第一日曜日は、地域防災訓練。
乾パンとアルファ米をいただいてきたので、「有事に備えて」などと理由をつけながら、それで昼ごはんにしちゃうことにする。お湯を注いで20分待って、さあ食べようかと プラスチックスプーンをつっこんだら
家の前の広場を、おばあちゃんがふたーり
一人は押し車を押しながら
一人は年季の入った杖をついて
ゆっくりと、そしてまっすぐと 我が家に近づいてくる・・・
じゃっじゃじゃじゃ、じゃっじゃじゃじゃ…(←水戸黄門のテーマ)
「おかーさんおかーさん、誰かくるっ」
「あのおばあちゃん誰だろう」
「いそげいそげ」と、玄関先の落ち葉を慌てて拾って身づくろい。
こんにちは~♪と、にこやかに応対したら、「鶏をめー来たよ(見に来たよ)
だって。二人揃って アラフォーならぬ、アラ米寿です。いや、アンダー米寿とオーバー米寿というべきか。
お一人は押し車にすわったので、だいどころから椅子を持ってきてすすめた。
そのあとはひとしきり、昔鶏やうさぎを飼っていたころの話に花が咲いた。
そのうちに、「私ゃわりに、昔のことよーく覚えてるダヨ」という話になり、
あわててメモ用紙をとってきて、歌詞を覚え書き。
それじゃ得意の浪花節でも!というお話になって、
自作の「梅干しの唄」を、アアンアアンアアンアン、ヨーっ!とうなって下さいました。
1月2月花盛り
ウグイス啼かせたこともある
・・・・
皴は寄っても若い気で
幼い君らのお友達
運動会にもついてゆく
…
全くだあ、全くだあと もう一人が頷くのも面白く、
娘たちと「ヨ~っ!」とかけ声をかけながら、笑ってばっかりでした。
まさに青空コンサート。鶏が何事かって顔で寄ってきましたもん、ほんとに。
すばらしい人生の先達に、年はああいうふうに取りたいものだと、頭が下がります。