芋がらで考えた
このあいだ、農産物直売所(じまん市)で「芋がら」を買ったんです。
家にはまだあったけれど、見たらつい欲しくなって。
それで、一晩水で戻したら、なんだか戻し汁の色が悪いんです。
あれ、こんなに色が出たっけと思いながら洗ったけれど、なかなかきれいにならない。
干す前に、ていねいに皮をむくかどうかの差だと思うんだ。
何度か水を替えて洗ったけれど、けっきょくあんまりドロドロで。思い切って捨ててしまいました。それで翌日、家ので煮なおしました。
芋がら料理や、その作り方をはじめて教えてもらったおばあちゃんの、手仕事のたしかさを、逆に思い知ることになりました。
芋がらといえばこういうものだ、と思っていたけれど、そうじゃなかったんだなあ。
おばあちゃんの芋がらのおいしさは、あたりまえじゃなかったんだなあ。
それから名前をつけて品物を売ることのこわさや責任も、感じました。
教えられた芋がらづくりの、めんどくさいやり方を、ずっと続けていこうと思いました。