モチアワにかかる手間とは
「アワをきれいにしたから、見てってくりょや」と言われました。
例えばスーパーの、お米コーナーの横には、こういうモチアワが、小さな袋に入って売られていますね。雑穀ブームの昨今では人気商品でしょう。
さて、この姿になるまでにどのくらいの手間がかかっているか?
昨年の実から、出来の良いものをとっておいて撒く。
厚くなったところは間引いたり、移したりする。
背を伸ばし、穂をつけ、穂が下がり、
もうよいかと思ってもまだ青いところがある。でも収穫が遅れれば、実が落ちてしまう。
よいころを見計らって穂首を刈り、かわかず。
たたいてばらばらにし、すこしずつ脱穀して(今はミキサーを使ってる)、
みざるに入れてざっ、ざっと籾を飛ばしていく。(「ひぃだす」という。熟練の技!)
糠が取れると、だいたい半分ぐらいの量になる。
「手伝うよ!」なんてずっと言っていたけど、ばあちゃんは天気をみながら「よし今日だ」と作業するので、仕事と重なるとなんもできない。
今年もちっとも手伝えなくて、ざんねんだった。
山に住んで、手順を知ることができただけでもありがたいが、知っているだけでは受け継ぎ、伝えていくことはできないのに。
「暇な人しかできんよ」と、ばあちゃんは笑いました。息子さんがアワの餅が好きだからと、作ってあげるのを楽しみにされています。