朴葉もちづくり
「ちょうどよいところに来たな。ちっと、粉を練ってくりょう」
上新粉を練るばあちゃんは、いかにも力が入りにくそうだったので
お安い御用だ、私のチカラの出番だ、と台所に入り込んだ。
が、
すぐに手に生地がへばりついて、にっちもさっちもいかなくなってしまった。
朴葉もちの生地は、何度も湯を足して、やわらかめに、よく練って作るのがコツらしいが
ただ力を入れて練ればよいというものじゃない!加減があるのだ、ということを改めて思い知る。
今回は量が多いので、ガスじゃなくて「燃し火」のかまどで作った
「窯のふかし(蒸し器)は、大きいからな
それに、そのほうが(かまどのほうが)うまいずらよ」
ふかしが足りないと、葉っぱの色が変わらないところがある
ふかしすぎると、生地がはぜる
かまどの部屋に、朴の良い香りが立ち込める。今日もばあちゃんのもちは、うまかった。