悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

人生ってなんだ( 鴻上 尚史)

「ほがらか人生相談」連載での、当意即妙な文章が印象的で、鴻上氏のエッセイを読んでみました。
 
演劇で「エチュード」または即興劇、アドリブってやつがあります。そこで例えば、「中世ヨーロッパの兵士」とか「昭和30年代の東京で」とか、ちょっと日舞のしぐさ風に、などというリクエストやアイディアがあったとすると、もう即座に役者の力量や教養、蓄積が問われるわけです。その引き出しがあるかないか。そういう、ぐだぐだの劇をみたこともある(笑)
でも人生って、役者であるなしにかかわらずエチュードの連続だと思います。
だから「自分探し」なんてしてる暇はなくて、鴻上氏のいうところの「自分作り」せっせと自分の中の大地を耕し、地図を広げ詳細にしていたほうがいい。そうすれば、即興で対応できる。
 
『自分と異なる価値観や文化とうまく付き合える力を、教養という』
『つきあうとは、ただ賛同することでも共感することでもなく、けれど相手の立場を理解して、歩み寄ったり、妥協できないことはできないと伝える。
いちいち闘ったり、服従したり、完全に拒否したりしたら大変だと思うのです。うまくつきあう。』
人生って考えてみれば、異なる価値観と折り合いをつけていくことの連続です。そうやって余裕を持って「つきあって」いくことができれば、ムダな軋轢なしに、一緒に楽しいことを生み出せるよね、きっと。