悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

満堂に春を生ず

所属しているオンラインサロンで、今日「ハッピーオーラをまとっていこう」という話題がありました。

ハッピーオーラときいて思い出したのは、30年以上前に地下鉄で見かけた女性のことです。

そのころ私は、東京の地下鉄通勤に倦んでいました。混雑と、湿度と、匂いと。今でも地下鉄入り口に立った時に、そのころの心持がフラッシュバックすることがあります。


そんなころのある日、地下鉄車内でたった一人、輝くオーラをまとった女性をみかけました。周りがみんな、居眠りをしたりイヤホンをして自らの世界に没頭したり、死んだ目をした人ばかりだったのに、彼女一人がきらきらと目を輝かせてあたりを見回していました。何がそんなに新鮮だったのかわ分かりません。もしかして深窓の令嬢で、地下鉄初体験なのかしらんと想像をふくらませるぐらいでした。
そして、その彼女の記憶は30年以上を隔てた今も、私の心を温めてくれます。いつでも、どんな状況でも彼女のようであれたら、自分も幸せだしまわりも微笑ませることができるんだと、その象徴のような記憶です。

これはまた別の話ですが、友人が送ってくれた言葉に「満堂に春を生ず」という言葉があります。新生活を一歩踏み出した話をうちあけた私に、彼女はメッセージをくれました。「暗くとげとげしい雰囲気の場に、ある人物が現れた途端、まるで春が来たように暖かい空気が満ち溢れ、その場にいた人たちが皆、明るく生き生きとなる状態」をあらめわずそうです。地下鉄の女性のように、私も生きていこうと、あらためて感じている日曜日です。