初めてのお泊り②
翌日、娘はまた、にこにこしながら幼稚園の門を出てきた。
ははに飛びついて泣く・・・なんてことはなかった。もちろん。
一番最初に口をついた言葉は、「お泊り楽しかった。」だった。
先生にお礼を申し上げたら、
「○○ちゃんうんとがんばってましたよ。おうちに帰ったら、うんと褒めてあげてください。」といわれた。
家に帰って、ご褒美アイスを二人で食べた。
しばらくしたら娘は、「何だかお家が、違うみたいな気がする」といった。
そういう感覚は 子どものころにあったのを覚えている。
何か大きな出来事があったとき、
それまでの日常が 突然違ったふうに感じた経験は、私にもある。
たぶん、自分がそれだけ急激に、成長するんだろう。
成長する、もしくは年を取るのは、時間軸に沿っていない。ある瞬間突然に、年を重ねるのだと私は思う。
たぶん娘の中で、家とはなれて友達と結びつく回路が 結ばれたんじゃないかな。
それが、彼女の中で
「何だかお家が、違うみたいな気がする」という言葉になったんじゃないかな。
娘にとって 今回のお泊りはとても大きな、大きな節目だったのだな。
疲れている様子だったが、気分が高ぶっているのだろう、娘はなかなか昼寝しなかった。
二人で大きなお風呂に入りに行き、ゆっくりごはんを食べたら、
やっと安心したように 帰りの車中で寝入ってしまった。
子離れできなくて、さびしがってるんじゃ娘に申しわけない。
私も娘に負けないよう、成長していこう。と思った。(はは)