悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

今度生まれたら(内館牧子)

前作「すぐ死ぬんだから」のキャラ設定もストーリー展開も秀逸だったので、こちらも読んでみました。前作から主人公の年齢は8つ下がって、70歳。
50代の自分としての読後感想は、
・今の段階からできることを積み上げておこう。でもそれは、老後をに備えるという意味ではなく、今を楽しもう。
年齢が上がってもチャレンジはできるけれども、今だからこそチャレンジできると 今思えることをしよう。
・年齢を重ねても、ずっと社会貢献場を続けられる場所を作ろう。そしてそれは仕事としてできることにしよう。人様の幸せに貢献し、感謝として収入を得よう。
70歳だから見える景色は、今の私には見えません。それを楽しみにしつつ今ここを積み重ねて行こう。当たり前のことですがそんなことをしみじみ感じました。
 
同年代女性の講演者に対して、主人公が丁々発止、本音で切り込んでいく場面は秀逸です。もしかして内館さんご自身の経験が生きているんじゃないかしらんと妄想しました。そしてやはり、自分が同じ痛みを経験した場面では、感情移入してしまう。心のストレッチをさせてくれる本でした。