悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

Good Luck(アレックス・ロビラ)

2004年刊行のベストセラーで、読んだような記憶もうっすらあるが…
図書館のヤングアダルトのコーナーで紹介されており、手に取った。「呼ばれて」いるような気がしてそうやって手が伸びることは滅多にないので、迷わず読んでみることにした。
 
「この道の進め方で間違いないのか」「もっとできることはないか」「全然見当はずれで実を結ばなかったらどうしよう」等々、迷うことが多い。それに今日はちょうど、子どものことで悶々とする材料もあって「何やってるんだろう私」と、下がり矢印の気分だった。でも、今こそ数年前とは違う読み方ができる物語だった。
 
今できることをやり切る。影響の和の中から手をつけ、牛歩でも前に進み、アンテナを高くする。
できることを積み重ねる過程を楽しみ、結果はゆだねる。経験を積み進む過程そのものが人生だ。
幸運は、自分の頭でものを考えてやれることをやりきった人間に回ってくるものだ。
 
そして本を閉じて表紙を見返したとき、思い出した。さきほど電話で諍いをしたばかりの娘は、小さいころ四葉のクローバーをみつける名人だった。難なく見つけては満面の笑みを浮かべる娘はよく、こう言っていた。「あるって思っていれば、ちゃんと見つかるんだよ」と。