悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

稲刈り後の田んぼ

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「近道しよっか!?」と、先日娘と田んぼを突っ切る。隣の家へ回覧板を置きに行くためだ。

稲刈りが終わった水田が一面ポカリと口を空けている。畦を駆け降りた娘を追うと、土が硬い。トラクターのタイヤが刻んだ痕が痛々しく、乾燥した土は象の皮膚のようだった。

言い知れぬものがこみあげた。

全てのエネルギーをお米に注ぎ込み、今はカラカラになって疲れきった体を横たえる大地。

感謝したくなった。

回覧板を置いた帰りは、田んぼを廻るいつもの道を帰る。玄関の明かりに向かい、パッと手を離した娘が走った。(ちち)