悠々闊歩

はるかな道を悠々と、闊歩していきます

「共感性」の資質を活かす

今日は、個々人が持っている資質について学ぶ講座に参加しました。今日のテーマは「共感性」私は5位、かなり上位に持っている(はず)資質です。

これに関連して過去の一件を思い出したのでそれについて書きます。

むかしむかし20代の頃、スポーツをしていて高い場所から転落し、腰椎圧迫骨折しました。海外滞在中だったし、言葉が通じない土地での入院だの、その後の日程の大幅変更だのでてんやわんやでした。
 
帰国後、色んな人にその話をする機会がありました。実はこんなことがあって…と話すと、みなさん「それは大変だったねー」と同情してくださるんです、優しいね。「そうなんですよーばかなことしちゃって」などと同じ話を繰り返して、殆どネタのようになってくる。

そんなときに、親以上に歳の離れたスポーツドクターに経緯を話したときのことです。
「そうか」と1拍置いた後で、彼はまっすぐに私を見てまぶしいように目を細めながら、
「そりゃあ痛かったなあ」と笑いかけてくださいました。
虚を突かれてびっくりしたのですが、さらに驚いたことに、自分は「痛かったですー」と泣いてしまったのでした。すごーく昔のことで、先生も鬼籍に入られましたが、未だに心の糧です。
ああ自分は、事情よりも感情、感情よりも痛みを分かってもらいたかったのかも、と振り返ってます。共感性が高いから、共感してもらえて嬉しかったのかな。

それからは、自分自身も師に倣って、弱っている人をねぎらい、転んだ子供には痛いっけねえと声をかけることを心がけています。今は整体師として、体の不調がある方と接する際には、まず一番には「痛いですよね、こんなことがご不便ですよね」と、感情や感覚に寄り添えるよう心がけています。

ついつい、痛みを深堀して原因をさがす検査をしたくなったり、ともかく解決策を提示しなければと焦ってしまったりすることもあります。でも、体でも別のことでも、不調があるひとが(身体的な危機感、痛みの次に)共通して持っておられるのは「不安」じゃないかな、これずっとこうなのかしら、いつか解決するのかしらと不安を感じておられる、そこに得意の共感力を(笑)発揮して寄り添いたいです。